こんにちは、七夕です。
寒くなってきました。私たちの住む村はマドリードでも田舎のほうなので朝晩は結構冷え込みます。標高は800メートル超。今朝8時の気温は4度でした。そのうち氷がはることでしょう。
さて、、、
久しぶりに小学校の話です。
村の小学校では午前中のおやつの時間にみんなでフルーツを食べます。
なぜ午前中(11時ごろ)におやつかというと、スペインはランチタイムまでが長いから。ピンと来ない方は、参考にコチラの記事にあるタイムテーブルをご覧ください。
フルーツを用意するのは各家庭です。当番制。当番はフルーツを一人1個見当で25人分用意します。クラス25人なので、1~1.5か月サイクルで回ってきます。各学期に1人2回ってとこでしょうか。
先日、長男は、バナナ10本・リンゴ8個・ナシ8個を持参しました。実は柿も買いましたが彼のクラスでは評判が悪いとのことで、泣く泣く外しました。
重さにして4~5キロ(一人200グラム程度)。お代は10ユーロ(1300円)ほどでした。
おやつにフルーツは食育の一つだが、、、
おやつにフルーツを、というのはマドリード州(ひょっとするとスペインの?)の方針です。
手法は学校に任されています。大きく分けて二つ。
A. 各自持参
B. 当番制
どちらも一長一短ありますね。
A.の場合各家庭に任せることになりますから、持ってきたり持ってこなかったり、とにかくテキトー(いいかげん)になりやすいです。特に男子ね。
また、毎日バナナとか、毎日みかんとか、その子の家にあるフルーツに偏るのも欠点と言えば欠点でしょう。大好物をリピートできるという意味ではメリットとも言えますけど。まぁ、考えようですね。
B.の場合、当番がクラス全員の運命を握ることになるので責任感が違います。特に親の。
たとえば我が家も、バナナが食べごろになるよう何日も前から準備します。当日にシュガースポットが程よく出るよう調節するのは結構難しかったりします。なので、うちの子には順番が近づいてきたら1週間前には知らせるよう言ってあります。やりすぎかなと思うこともありますけどね。
バナナといえば、、、
以前長男の担任だった体育の先生(男)は、黒くなりかかった頃が一番おいしくて栄養もある、と言って子供たちに熟れ熟れバナナを推奨しましたが、今の女性担任は黒いのは非推奨。私はかなり熟れてもOKな口なので、行き過ぎると半分ぐらい捨てられてしまうかもしれんね。気を付けなければいけません。
っとこんなふうに食育が行われているわけですが、不況が長引くと人の心も変わってきます。
モロッコパンに物言い!
マドリードにはモロッコ人(モロッコ系)がけっこう住んでいます。この村も例外ではなく、村の小学校にもクラスに一人二人たいていいます。
で、その子たちがフルーツ当番でたびたびモロッコパンをもってきます。
こんな感じのフリスビー状のパンですが、、、
材料が小麦粉ですからとにかく安上がりで、しかも手作り。コストはフルーツとは比べ物になりません。
景気の良かったころ、長女が小学生だったころはそのへん突っ込みを入れる子はいませんでした。むしろモロッコパンの日を楽しみにしているくらいでした。
が、、、
最近長男のクラスでモロッコパン禁止の動きがあります。
「うちは20ユーロ(3000円弱)かかたのに、パン(小麦粉)は1ユーロもしない。」
っと誰かが言って周りが同調したのがきっかけ。大人たちが、冗談か本気かわかりませんが、家でそうこぼしているのでしょうね。
また、マドリード州はフルーツを推奨しているわけで、本来パンはNG。そのため担任らがモロッコパンを支持するわけにもいかず、結局次からはフルーツを持ってくるよう本人たち(モロッコ人)に伝えたようです。
長引く不況のせいですね。今まで我慢できたものが、できなくなってきているのでしょう。ひじょうに悩ましい問題だと思います。
「休み時間にみんなでフルーツを食べよう!」なんていうバブル期の食育計画はそろそろ改めたほうがよいのかもしれませんね。役所は口は出しても金は出さないわけだし。
ということで、、、村の「公立」小学校のお話でした。
それでは、また。
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