釘アリ革製フラメンコダンスシューズは「その他の体操用等の靴」

カンペール

こんにちは、七夕(sierra_noroeste)です。先日ヤフオクでこんな質問をいただきました。

Q. 革製のフラメンコシューズ(釘アリ)を輸入する場合も普通の革靴と同じように課税されますか?

A. 関税はかかります。ですが釘アリの税率は、一般的な革靴(例えば、カンペールのレザースニーカー)とは異なります。
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税関ホームページで確認したら、ちょうどよい事例が載っていました。

輸入貨物の品目分類事例
第64.03 項 フラメンコダンスシューズ(国内分類例規「その他の体操用等の靴」に該当する事例

◆貨物概要
甲が革、本底がゴムと革から成る履物。本底の踏みつけ部にセルラーラバーが貼り 付けられ、接地面積はゴムが一番大きくなっている。つま先及び踵部にタックという 鉛合金の釘が一足あたり約 200 本打ち付けられているもの。くるぶしを覆わない形状のフラメンコダンス用の履物。

◆分類
関税率表第 6403.99 号-1-⑴(統計番号 6403.99-011)の体操用、競技用その他これらに類する用途に供する甲が革製、本底がゴム製の履物

◆分類理由
地面に接する面積が最も大きい材料はゴムであることから、第 64 類注4⒝の規定に より、本底はゴム製のものとして分類されます。つま先及び踵部に釘が合計 200 本打ち付けられているという特殊な形状から、フラメンコダンス用として特に作られた履物であると認められますので、国内分類例規第 64.03 項~第 64.05 項の1のⅡの表の9の「その他の体操用等の靴」に該当するものと して、上記のとおり分類されます。

出典 : 税関ホームページ
第64.03 項 フラメンコダンスシューズ(国内分類例規「その他の体操用等の靴」に該当する事例)

この事例によると、釘アリのフラメンコシューズは「その他の体操用等の靴」として扱われます。2015年9月現在の税率は27%(関税率表第 6403.99 号-1-⑴(統計番号 6403.99-011))ですから、カンペールのレザースニーカーのような普通の革靴(30%又は4,300円/足のうちいずれか高い税率)と比べると幾分低くなります。

【参考】
Q&A 革靴の関税


Q&A 革靴の関税 (その2)
http://lanavata.net/post-6287/

税関が「フラメンコダンス用として特に作られた履物」(体操用等の靴)とみなす決め手はズバリ釘(スペイン語でCLAVOと呼びます)にあると私は考えています。釘アリを普段履きにするのは厳しいですからね。下の画像はメンズのフラメンコシューズですが、これでは町は歩けません。。。

flamenco 20150902

また、何らかの都合で釘ナシが必要になることがあります。もちろんフラメンコシューズのメーカーは百も承知なので、たいてい注文時に釘の有無を選べるようになっているわけですが、税関の事例を読む限り、釘ナシは普通の革靴として扱われるような気がします。

上の画像の釘の部分を黒のラバーに置き換えてみてください。もうそれはふつうの革靴ですよね。私は釘ナシで練習するんです、これはフラメンコダンス用なんです、という説明を果たして理解してもらえるかどうか、、、。その辺は直接税関に問い合わせるのがよろしいかと思います。

それと事例は「くるぶしを覆わない形状」のシューズだったわけですが、ブーツだったらどうでしょう。

flamenco 20150903

その際も、おそらく「釘の有無」が決め手になるはずですが、、、最終判断するのは税関なので心配な方は直接問い合わせてみましょう!

9301 税関相談官制度について(カスタムスアンサー)

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